高校生は触りたいのだ
「おっぱいってどんな感触なんだろうなぁ…」
「はぁ?」
俺のちょっとした呟きに、博はすっとんきょうな声を上げた。
「いやさぁ、俺って生まれてこの方女のおっぱいを触ったことがない訳よ。やっぱ興味あるじゃん?てかよう、グラビアを見てるとあの柔らかそうなおっぱいに釘付けになるじゃん?男としてはあの柔らかそうなおっぱいに一度でイイから顔を埋めてみたいわけ」
「貴ちゃん、はじめの要求から難易度がアップしてるんだけど…」
博は呆れたように肩を落とした。人差し指を突き刺してまくしたてた俺がまるで馬鹿みたいである。
「それになんていうか、おっぱいなんて触ってもたいしたこと無いよ?こんなもんかーって感じで」
「馬鹿!!それは触ったことある奴だけが思うんだっつーの!!触ってない俺がこんなもんかってどうやってわかるんだよ!!」
俺はパコンと博の頭をこづいた。しかし、博は特に意に介した様子はなく、平然としていた。その態度が余計むかついた。
「あんだよ!!くそっ、彼女がいるからって勝ち誇りやがって!」
「別に勝ち誇ってないけど…」
「うるせぇ!!」
パコン。
もう一度博の頭をこづいた。すると博は、振り切った俺の拳を素早く取り上げ、アームロックの形にもっていく。
「いでででででで!!!!」
「もう、いちいち頭を叩かないでよね」
こう見えても博は柔道有段者であり、一方運動すらまともにやったことのない俺は、こういったことに全く対応すらできないのであった。
「離せ!はなっ……!!いでででで!!!!ごめん、悪かった、正直スマンかった!!!俺が悪かった、ごめんて!!離して!!」
一応強気な態度を取ってみたが、あまりの痛さに心が折れてしまった。弱い俺。それを見た博は、しかたないなぁというような表情でアームロックをといた。
「あぁぁ……、いてて……」
「貴ちゃん彼女作りなって。好きな子いるんでしょ?告ろうよ」
肩を押さえてうずくまる俺に、博は優しく声をかけてきた。その態度に余計腹が立った俺は、すくっと立ち上がり文句を言ってやった。
「ばっかやろ!!俺なんかが青木さんとつきあえるわけないだろ!!」
文句を言いたかったのだが、残念ながらただ自分の自信のなさを叫んだだけになってしまった。ちなみに、腕を出すとまた手を取られそうだったので、手は後ろに回している。抜かりのない俺。
「でも好きなんでしょ?何もしなかったら後悔するんじゃない?」
「告ってフラれる方が余計後悔するわ。だって結果は目に見えてるんだしよー」
「青木さんFカップらしいよ」
「……マジで?」
うちの高校はブレザーなのだが、女共は何故かセーターを着たがるので、胸が大きいのか小さいのかいまいち判断できないのである。いや、小さいのは判断できるのだが、大きいのが判断できない、と言っておこうか。
「Fカップかぁ」
「ちょっとチャレンジしてみる気になった?」
「…………ちょっとな」
高校生の俺にとってFカップおっぱいは魅惑の果実なのであった。