すいっちょん 2008/08/16 (Sat) 20:17
盆休みの話。
今年も妹が盆で帰省してきた。
妹の息子、つまり僕の甥と遊ばせるため、夏休みになって奥さんの実家に預けていた息子を回収して僕の実家に2日ほど泊まらせたり、盆前まで部活動に忙しかった娘を入れ替えで奥さんの実家に運搬したり、と、むしろ休み期間の方が仕事より忙しいのは盆暮れの風物詩となりつつある。
思えば、子供時代から独身時代までの夏休みは自分のためにあり、交際中から結婚直後ぐらいまでの夏休みは恋人もしくは奥さんのものであり、乳幼児から幼児までの子供を抱えた夏休みは両親や祖父母に孫を見せるための期間となり、子供が小学校に上がってみると子供を楽しませるための時間となる。
年末年始(つまり、冬休みだ)も大体同じ。
こんな騒ぎもたぶんあと数年ぐらいのことで、子供が大きくなってしまえば彼らには彼らの過ごし方が生まれるのだろう。
長期にわたってあちこちと貸し出された後、やがて僕の手元に戻されるであろう『夏休み』が、果たして今ほど充実するのかはわからない。
自称家庭生活不適応者であるところの僕がせっせと夫婦双方の実家を巡って子供の運搬に努めるのは、『子供時代の夏休み』って奴に変に肩入れしているせいなのかも知れない。
小学生の夏休みと云うのは待ち遠しくて楽しくて、終わってしまうと寂しくて、ああいう感触って大人になるとなかなか得難いものだ。
ほんのり切ない、と云う感情は頭で理解できるようになると遠のいてしまうらしい。
さて、遠のくものもあればその一方で思い出すこともある。
僕の実家に泊まった夜のこと。
ふとした拍子に、表で『スィーッチョン』と繰り返し鳴いている虫の名前が何であったかと云う話になり、妹夫婦に『あれはスイッチョンと云う名の虫だ』と主張された。
僕は『ツクツクホーシのように鳴き声がそのまま虫の名前になっているケースもあるが、スイッチョンは違う、その知識は誤りである』と主張したが肝心のスイッチョンの名前が思い出せず、妹夫婦の主張を退けることは叶わなかった。
虫のこえの歌詞を忘れていたのも痛恨のミスであった。
結局結論はうやむやのままこの話は流されたのであるが、先刻家の外からこの鳴き声が聞こえ、スイッチョン談義の悔しい記憶を思い出した僕は検索によって『スイッチョン=ウマオイ』であることを突き止めた。
『どうでもいい話をしつこく覚えている性格の細やかな兄貴』としての評価が(よろしくない方向に)また上がるであろうことを予感しながら妹にメールを送信し、こう云うどうでもいい話は何となく雑キ帳向きだよなと思い立ってキーボードを叩いている。
そんな夏休みの終わり際である。
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