日中の興亡を読んだ 2008/07/28 (Mon) 23:59
青山繁晴さんという方がいる。
作家、ジャーナリスト、日本の国家安全保障シンクタンクの研究員等々、調べると色々と肩書きは付きそうだが『日本の未来のためにもの申す人』と云う解釈で大体合っているのかなと思う。
このWebサイトを覗いてくださっている方の中には、書寫山圓教寺の大樹玄承さんがテレビに出て意見表明を行った記事のことを思い起こす人があるかも知れない。
このたび、少し考えることもあって青山繁晴さんの新著『日中の興亡』をネット書店から購入して読んでみた。
なかなか考えさせられる一冊だったので、ささやかながら紹介したい。
まず、この本はどんなジャンルに属する本なのか。
ジャンルとしては『言論』に位置するものになる。
北京オリンピックの長野聖火リレーで起こった出来事を書き出しに、100年後の日本を独立国家として子孫に手渡すために今何をするかと云う論点で、日本の政治・国際・軍事・エネルギー事情をまとめた解説書でもある。
平易な表現と実直な語り口で書かれる文章は大変読みやすく『難しいことはよくわからないんですが』と云う僕みたいなのにもピッタリの1冊といえる。
で、その本を読んだ僕の感想。
出版前後に青山さんの個人サイト、ON THE ROAD : Aoyama 's Daily Essayで綴られていた内容からは、本に書き記したい内容は数多く、執筆と推敲に充てられる時間は少ないと云うギリギリのせめぎ合いのなかで著作されたと云うことが読み取れた。
そのせいかどうかは解らないが、全体に内容が絞り切れて居らずやや散漫かな、と感じる。
限られたページ数の中に書きたい内容が多すぎたのかも知れない。
しかし、未来の日本人に独立国家としての日本を手渡すために今何をするのか、必要な方策は何かと云うコンセプトには終始ぶれがなく、また、このコンセプトが僕に大きい共感を呼び起こしたことは間違いがない。
また本書の読後には、このままうすぼんやりしてると、100年と云わず僕らの生きているうちに日本はチベットの二の舞三の舞を舞うことになるかも知れないと云う危機感を覚えさせられる。
日本海を挟んでああした国が隣人としてある以上、チベットの出来事は対岸の火事でも他人事でもないのだ。
注意するべき点も幾つかある。
本書の中には、事実と、未検証の事実と、青山繁晴さんの個人的見解と、情報元の明かされない幾つかのトピックとが入り交じって著述されている。
この点については注意深く読み進める必要もあるだろう。
インターネットの言論でも誰かの著作でも、マスメディアの報道でも、或いは官報だって鵜呑みにしては危ない世の中なのだ。
ハードカバーなので1500円と少し価格的にお高いのが難点だが、もしか本屋で見かけることがあったり財布に若干余裕があったりするようなら手にとって、目にして、人との話題にして頂きたい。
単純に読み物という視点で捉えても存分に面白い本であると思う。
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