010 よかれと思ってやったのに

これほどまでにクリスマスという日がむかつくのは、きっと多分絶対カップルが多く街中を徘徊するからであり、それらを見ていて血祭りにあげたいほど頭に血が上っても警察に逮捕されちゃうことを考えると冷静にならざるを得ないわけで、僕もまだまだカップル共には寛大なんだなと思ったのです。

寛大とはいえ、何も感じないわけではないのです。なんと言っても、一昨年のクリスマスなんて街に繰り出したとたんカップルカップルカップルで非常に憤りを感じ、

「お前ら全員土下座!」

と叫びたくなるくらい僕の面の悪さに侃々諤々だったのです。だってあれでしょ、モテないのは顔が悪いせいでしょ?そうだよ。そうだ。そうにちがいない。モテないのはゲーマーだからでも、小デブだからでも、甲斐性がないからでも、マメじゃないからでも、早漏だからでもないんだ。そうに違いないんだ…。

でもある意味顔が醜いから彼女が出来ないのって致命的だよね。テヘ。

そんな僕は、過去友達とプレゼント交換をしたことがあるのです。ほら、よくやるじゃない。彼氏とか彼女とかがいない人たちがさ、同性同士で集まってさ、パーティーやってくんずほずれずする奴。そんなパーティーでプレゼント交換をしたんです。

でもさ、大体決まってるじゃない。そういう奴らってさ、

「欲しい物何?」

って聞くと絶対、

「彼女(彼氏)」

って答えるじゃない。もう聞くだけ無駄って感じだよね。ていうかおきまり過ぎてあまりにも情けない感じだよ。お前らはそういうことしか言えないのか。なんだ、その問答は。それじゃお前ら本物の負け犬じゃねーか…。

いや、いいんだ。いいんだよ。そうなんだ、僕たちは負け犬なんだもの。そういう当たり前の自虐的ギャグを発したっていいじゃない。そうだよ、みんな許してくれるさ。なんといってもクリスマスはキリストの誕生日だもの。神様の彼が許してくれるに違いないもの…。

だから僕は彼らにささやかなプレゼントをしたんだ。少し手間はかかるけど、彼らが喜んでくれるなら、僕の時間なんて安いものさ。いくらでも使ってやろうじゃないか。

喜んでくれるかな、僕が作ったアイドルとの合成写真。

これで少しはみんなの心を満たせるはずなんだ。だってあれだけ綺麗な女性と一緒に写真に収まるんだぜ。そこら中を歩いている不細工共なんかよりよっぽどマシに違いないんだ。だって、合成したのはみんなが常日頃好き好き言っている連中だからね。

でもなんでかな。

僕はみんなから非難囂々だったんだ。

「余計惨めになるわ!」

「アホか!くだらねーことしやがって!」

「ていうか本物の女連れてこいよ!」

みんなからの怒号が、僕へのプレゼントとなったことは言うまでもないんだ…。

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