迎賓館裏口:2006/07/03 個別記事

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2006/07/03 (Mon)

// Diaries 日曜に食べたラーメンのことを淡々と書くよ //

市内の中心地から少し外れた国道沿いに、前々から気になっていたラーメン店が1件ある。
ファーストフードや、チェーン店のレストランに並んでぽつりと建っているその店はあからさまに古じみていて、交通量の多い立地条件も相まって、旨いラーメン屋があると聞かされていなければわざわざ入ろうという気にはならない。
日曜の朝、いつもなら午後まで寝こけるところをたまたま早く起きたのでふと思い立ってラーメン屋に出向いてみた。
11時の開店に合わせてぴたり11時に入ってみると、6席のカウンターの5席、4人掛けで4卓あるテーブルの3つが既に埋まっている。
僕が席についてオーダーを済ませる間にも細く出した水のようにお客さんが入り続け、最初のラーメンが出てくるより前の段階でもう席を待つ客が数人できる。つまりは隠れた繁盛店という奴だ。

普段、僕は混み合った店でものを食べるのをあまり好まないのだがラーメン屋だけは別だ。
むしろラーメン屋は混み合った店の中で追われるように食べる方がそれらしい。
小、大、大盛りの別しかないメニューから無難そうな『大』を選ぶと、水を飲みながらカウンターの中に目線を投げた。
建物の古さと相応にマッチした風体のお爺さんが、緩慢だけどよどみのない動きでスープを器に満たし、茹で上げた麺を入れる。
戯れに頭の中で時間を計ってみたところ、スープが入ってから麺を入れるまでの時間は繰り返し再生のように同じだ。文字通り『身についている』と云う奴なのだろう。
スープと麺まで仕事の済んだ器に、これまたお爺さんと同じぐらい年季の入った案配のお婆さんがネギとメンマとチャーシューを盛りつける。
これもまた、阿吽の呼吸とでも云うのか、麺をゆでるペースときっちり一致している。
これら一連の作業で仕上がるラーメンの数は2~4杯。時間はおよそ2分から2分半だ。

このペースだと僕のオーダーが運ばれてくるまでもう20分ぐらいあるな、と見当をつけたところで後ろから小さい子供の声がしているのに気がつく。
そっと盗み見ると、身体の大きさからして4歳、2歳くらいの組み合わせとおぼしき子供2人とその両親(だろう、たぶん)の4人連れだ。
腹を空かせた他に待ちくたびれて退屈してるだろうに、わずかに鼻を鳴らす程度で大人しくしていられるとは素晴らしい。よっぽど機嫌がいいのか生来が大人しい子供たちなのか、しつけが正しく機能しているのか。
家族が奥のテーブルに座るまでの様子を『たいしたもんだな』なんて感心しながら眺めていたところにようやくラーメンが出てきた。

やや濃い目の色合いをしたスープにネギとメンマ、5センチ四方ほどのチャーシューが2枚。
クラシックな中華そばだ。
まずはレンゲでスープを飲んでみる。
魚だしの風味が効いてて甘味はやや強い。十分に熱いけれど熱すぎではないスープが身体をゆっくりと暖めながら胃に届く。
メンマをつまんでかじった後、おもむろに麺をすすり込む。
うん、旨いラーメンだ。
麺を3口ほど食べてから1枚目のチャーシューを口に入れ、テーブルに用意されているコショウをさっと振り入れる。
コショウの刺激とスープについた甘味の相性もなかなか悪くない。
正直、会う人会う人に宣伝したいほど僕の好みに合ってる訳ではないし通い詰めたら飽きてしまいそうだけど、思い出したときにふらりと立ち寄って食べる頻度なら好ましい。
これは立ち寄る店のストックが1件増えたな、と、ほくほくするのと同時にそう足繁くは立ち寄らないだろうなあ、と云う予感も覚えた。
なにしろ、僕は込んでるラーメン店は嫌いじゃないが、オーダーに時間がかかる店は少しばかり苦手なのだ。

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